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普通の人の貯金はどれくらいあるのか

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こんにちは、らくからちゃです

『誰か間違えて100万円くらい振り込んでくれてねえかなー』と思いながら預金口座を眺めていますが、一向にその気配はありません。がっかりです。

日々、減ったり減ったりしていく銀行残高を眺めていると、みんなだいたいどれくらい持ってんのよこれ、と思いまして、色々と調べてみましたのでまとめておきます。

平均的な貯蓄高について

まずはざっくり、世帯別の貯蓄高についてみておきましょう。

f:id:lacucaracha:20170814234152p:plain

(出典:家計調査報告(貯蓄・負債編)平成28(2016)

同調査結果上の貯蓄高には、株や生命保険の残高なども含まれます。貯蓄高を平均計算をすると、超富裕層が計算結果を引き上げてしまうため、中央値などを用いたほうが、『普通の結果』になりやすい傾向にあります。

また家計に関する調査は、個人単位で行うものと世帯単位で行うものがあります、今回のデータについては、世帯単位のデータであり、夫婦共働きであれば二人分の合算額のデータとなります。

さてその前提でまとめたデータを見るとこんな感じ

  • 平均額 1,820万円
  • 中央値 1,064万円(貯蓄ゼロ含まない)
  • 中央値 996万円(貯蓄ゼロ含む)

貯蓄ゼロ世帯を含むか含まないかで分けているのは、『貯蓄額の調査なのに、そもそも貯蓄がない人も含むの?』ってところから来ているのかなあと思うのですが、それほど大きな差はありませんね。

データを眺めていると貯蓄高100万円未満の世帯が10.5%ほどである一方、4000万円以上が12.6%となっているのも興味深いですね。

年齢別の貯蓄高について

でもこういうのって、高齢者世帯とかの影響が大きいんじゃないの?と個人的なツッコミが聞こえて来たので、年齢別かつ勤労世帯だけで抽出してみました。まずは、それぞれの年齢別・世帯別の貯蓄高についてです。

 上位80-100%上位60-80%上位40-60%上位20-40%上位20%
20代(20-29)14万円80万円166万円279万円975万円
30代(30-39)39万円192万円391万円686万円1,757万円
40代(40-49)77万円335万円668万円1,182万円2,938万円
50代(50-59)110万円486万円1,042万円1,931万円4,913万円
60代(60-69)118万円624万円1,355万円2,527万円5,969万円

(出典:家計調査 第8-13表 貯蓄・純貯蓄現在高五分位階級,世帯主の年齢階級別貯蓄及び負債の1世帯当たり現在高 より)

それぞれの年代で、順位を上位から20%ずつに分け、その中でとった平均額がこんな感じ。上位40-60%の値が、ちょっと違いますが中央値に近いイメージですかねー。

  • 20代で100万円
  • 30代で400万円
  • 40台で700万円
  • 50台で1000万円
  • 60台で1300万円

ちょうど300万円ずつ、年間で30万円ずつ貯金を増やしていくのが日本の標準的な世帯像なのかな?上位20-40%のアッパーミドル層の動きも面白いですね。

  • 20台で300万円
  • 30代で700万円
  • 40台で1,100万円
  • 50台で1,900万円
  • 60台で2,500万円

50台で一気にジャンプして増える感じですな。このあたりの年代は、所得格差も一番大きな年齢層だからかな?

年齢別の純資産高について

あと、いくら貯蓄が多くとも、借金もたくさんあればそれってどうなのよ?って感じがしますよね。というわけで次は、負債分を差し引いた純資産額で整理してみました。

 上位80-100%上位60-80%上位40-60%上位20-40%上位20%
20代(20-29)-2,024万円-49万円82万円212万円822万円
30代(30-39)-2,891万円-1,571万円-264万円257万円1,369万円
40代(40-49)-2,297万円-861万円41万円605万円2,499万円
50代(50-59)-1,427万円71万円689万円1,669万円4,604万円
60代(60-69)-335万円421万円1,216万円2,444万円5,892万円

(出典:家計調査 第8-13表 貯蓄・純貯蓄現在高五分位階級,世帯主の年齢階級別貯蓄及び負債の1世帯当たり現在高 より)

これを見ると

  • 20台で頭金を貯めて
  • 30代でローンを組んで
  • 40代でローンを(実質的に)払い終えて
  • 50代で貯金を増やして
  • 60台で老後に備える

みたいな感じなんですかね??このへんの値は、持ち家か賃貸かで変わってくると思いますが、標準的なシナリオとしてはそんな感じでしょうか。

資産運用方法について

最後に面白いデータがありました。

貯蓄の残高・構成比の推移を分析したデータですが、圧倒的に大きいのは定期貯金。貯蓄から投資へと喧伝されて随分と立ちますが、未だに有価証券の保有高は、定期預金の半分。それどころか普通預金にすら負けています。

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(出典:家計調査報告(貯蓄・負債編)平成28(2016)

さらに面白かったのが、実質的に有価証券は、ほとんど貯蓄高上位20%の層しか持っていないといっても良いくらいの状況です。

 上位80-100%上位60-80%上位40-60%上位20-40%上位20%
普通預金38万円129万円240万円377万円910万円
定期預金14万円89万円214万円462万円1416万円
生命保険等12万円81万円185万円395万円898万円
有価証券1万円9万円34万円86万円613万円
合計65万円308万円673万円1320万円3837万円

(出典:家計調査 第8-13表 貯蓄・純貯蓄現在高五分位階級,世帯主の年齢階級別貯蓄及び負債の1世帯当たり現在高 より)

ある程度は予想していましたが、まさかここまで・・・特に普通預金を下回る結果になったのは個人的にも驚きです。人それぞれの人生ですので、みんながみんな投資に興味を持つべき!なんてふうには思いませんが、NISAやiDeCoなどの話を日々目にしていると、ここまで温度差があるものなのか、というのはちょっと驚きです。

まずは、資産運用の方法に悩むくらいの蓄えが欲しいもんですな('A`)

ではでは、今日はこのへんで。


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